医療機器メーカー
フィールドナースとは医療機器メーカーなどで働く看護師のことです。看護師ではなく会社員として扱われ、医療従事者以外とも接するため、看護師の経験しかない人はこれまでとは違う常識にはじめのうちは戸惑ってしまうかもしれません。
役割によって名称が異なる
フィールドナースは企業によってはクリニカルスペシャリストやクリニカルサポートスペシャリスト、クリニカルコーディネーターとも呼ばれています。名称の違いに定義はなく、役割によって分けられています。具体的には、医師や看護師などの医療従事者や患者に対して専門的な情報を提供し、効果的な診断や治療ができるようにサポートする、いわゆる医療現場への啓もう活動を主に行っているのが「クリニカルコーディネーター」で、医療機器メーカーの社員に対してより専門的な情報を提供し、営業戦略を立てたり教育を行ったりするのが「クリニカルスペシャリスト」や「クリニカルサポートスペシャリスト」です。
メリット
フィールドナースとして一般企業に転職するメリットは勤務時間や休日が固定されていることです。看護師といえば日勤と夜勤のシフト制が一般的です。勤務時間がバラバラで休日が土日以外になることも珍しくありません。しかし、フィールドナースは企業の規定に従って休日が設けられているため、土日祝日が休日になり夜勤もほとんどありません。土日も関係なく、2交代や3交代で勤務していた看護師にとっては健康的で働きやすい職場であり、家庭や育児との両立も可能です。
また、一般企業で働いていることで病院の中にいては経験できなかったことが数多く経験できます。それでいて看護師の知識や経験を十分に活かすことができ、最新の医療知識も身につけられるため、看護師として視野が大きく広がります。
デメリット
フィールドナースは日本だけではなく海外からも情報を収集しているため、場合によっては出張になったり、時間外勤務になったりもします。また、看護師の業務とはかけ離れた仕事のため、看護師の技術を活かす機会はほとんどありません。むしろ、技術が衰えてしまう可能性もあります。
医療機器メーカーは外資系や海外と取引しているところも多く、書類や説明書が英語の場合もあります。フィールドナースとして働く場合、コミュニケーション力だけではなく英語力も必要になる可能性が高いことも理解しておきましょう。フィールドナースはいろいろな立場の人と接するため、コミュニケーション力はもちろんパソコンスキルやプレゼンテーションスキルも必要です。
求人動向
病院や高齢者向けの施設に比べると求人数は少なくなってしまいますが、まったくないわけではありません。しかし、条件がよいため一般には公開されず非公開求人として扱われるケースも多いようです。まずは転職エージェントに相談してフィールドナースの求人にはどのようなものがあるのか確認してみましょう。