コミュニケーション力アップを目指すなら高齢者向けの施設

高齢者向けの施設といっても「介護老人保健施設」や「介護老人福祉施設」、「居宅介護支援事業所」、「社会福祉施設」「介護つき有料老人ホーム」など様々あり、施設によって人数や要介護度は異なります。基本的に介護に関することは介護職がやってくれますが、胃ろうや人工肛門をつけている高齢者、インスリン注射などを必要とする高齢者も増えているため、看護師の出番も増加傾向にあります。
24時間対応の高齢者施設では夜勤もありますが、病院のように忙しくないため比較的安定した環境で仕事ができます。また、高齢者1人ひとりと向き合う時間をできるため、患者に寄り添った看護がしたい人にとっては最適な職場でしょう。
ただし、健康管理がメインとなるため、看護師としてのスキルアップは期待できません。また、病院と比較すると看護師の数は少なく、施設によっては自分1人という場合もあります。自分の判断が重要になるケースも多いためプレッシャーを感じる人もいます。
高齢者施設には認知症の人も入所しています。認知症の人とコミュニケーションをとるのは難しいため、高い能力が求められています。コミュニケーション力がない人は不安に思うかもしれませんが、日々の業務を通して自然と力がついてくるため心配することはありません。
高齢者施設での看護師の需要が年々高まっていることもあり、求人の数も非常に多いためどの転職エージェントでも見つけやすいでしょう。

高齢化が進む日本では在宅医療を推進していることもあり、訪問看護の需要も年々高まっています。訪問看護とは在宅で療養している高齢者を訪問し、必要な看護を提供することです。デイサービスや地域の病院、自治体などと連携しているため高いコミュニケーション力を必要とします。
訪問看護は決められた時間内に必要な医療行為を行うため、1日のうち数時間、勤務する形です。訪問先の数も調整できるためライフスタイルに合わせた働き方が可能です。そのため、「家事や育児と両立するため、勤務するのは1日数時間で週に1日～2日」といった働き方もできます。ただし、基本的に1人で高齢者の自宅を訪問するため判断に悩んでも相談できる相手がいません。自分1人で判断しなければならず、ある程度の知識や技術が必要です。最近は精神疾患を抱えている人や小児の利用者も多く、家族とのやりとりもあるため、コミュニケーション力に長けていなければ訪問看護の仕事はできないしょう。
訪問看護も高齢者施設同様、看護師を求めている職場が非常に多いため転職先は探しやすいでしょう。